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ある詩人の脚
2014-03-11 Tue 09:15
先週の土曜、僕は詩人に出会った。

渋谷の居酒屋「やまがた」で友人と飲んだ帰り、新宿駅山手線ホームに降り立った。
中ぶりの紙袋を左手に二つ下げ、高齢の詩人は老婦人と二人で階段を上がってきた。

次の電車を待つ二人の脇に寄り添った。
もとより詩を聴けるはずはないのに、その肉声に耳をそばだてた。
ストーカーになった気分に居心地は悪かったが、その小柄で痩身に見えた肉体から、鋼のような力強さが伝わってきた。

足下を見た。
見覚えるある靴だ。
黒のヨネックス・メンズ・ウォーキングシューズ・・・。

彼の詩を思い浮かべた。

“歩いている
自分の二本の脚で歩いている
いつか歩けなくなるとしても
いまは歩ける幸せ

歩いている
曇り空の下を歩いている
用事はあるがそれはどうでもいい
どこからどこへそれは分かっている

この路地は大通りへ通じていて
大通りは盛り場に通じていて
盛り場は海へそして他の陸へと続く
そのどれもただ通り過ぎるだけ

歩いている
このささやかな喜び
たとえ心に何を隠しているとしても
脚はこの星を踏みしめている”
[「歩く」、谷川俊太郎 『シャガールと木の葉』から]


シャガールと木の葉シャガールと木の葉
(2005/05/02)
谷川 俊太郎

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