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『資本論』は金儲けの役に立つか?
2010-06-06 Sun 15:35
「『資本論』は金儲けの役に立つか?」

愚問かと思ったが、面白い。
発言者の男は家電メーカーの執行役員で、素浪人の僕とは違い現役だ。
年に一度大学の文化サークルのOB会で会うだけだが、話が一番合う。

そもそもカール・マルクス『資本論』は共産主義イデオロギーの書で、
いっぺんの科学性もないと退けられてきたが、それには理由がある。

1.ソビエト社会主義共和国連邦の崩壊によって、社会主義社会の実現という実験が失敗に終わったこと。
2.戦後、政府が打ち出す経済政策(ケインズ政策)によって、経済が安定し国民生活の向上が実現されたこと。
3.1929年の世界恐慌以降、景気循環はあるものの恐慌現象が見られなくなったこと。

だから、そもそもが金儲けに縁があるはずもない、
と片づけることができる。

分析装置としても軽んじられてきた。
現代経済学は無視するが、『資本論』は彼らが到達できていない重要な指摘をしている。

マルクスはイギリス経済を周期的におそった「恐慌」の研究を進め、核心に迫った。
1825年、1836年、1847年、1866年。
ほぼ十年の周期で、それは襲来した。

1.それは(恐慌は)、何人にも、またいかなる政治権力によっても動かし得ない力をもってあらわれるものとして、自然法則のごとき作用を有している。
2.企業の倒産、大量の失業者など暴力的過程(コントロールを失った状態)を経過しなければ、資本主義は再生できない。
3.資本主義は恐慌をくりかえす。

そして、今回の恐慌は1~3の要件をそなえつつ、一国の恐慌から恐慌のグロバール化へと暴力性を拡大した。

くだんの現役氏はこう表現した。

「(理論的に)それに幻想をいだいてないのだから、売買のタイミングはともかく、傷は浅いよ。」

資本主義の限界について、明確な認識を持つことは、彼の理論的武器だったに違いない。
こざかしいスキルやノウハウとは違う。
インテリジェンスでも教養でもかまわないが、身についたマルクス経済学の素養は、「幻想を抱いていない」の一言に込められてある。


理論的射程距離を考えれば、『資本論』の素養を欠いたリーダーたちは心もとない。
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この記事のコメント
 『資本論』は金儲けどころか、労働運動の役にも立たなくなっているようですね。しかし、必要な理論だとは思います。
 
 『資本論』やクラウゼヴィッツの『戦争論』はあと百年くらいは基本文献であり続けるでしょう。
2010-06-06 Sun 23:27 | URL | きとら #z8Ev11P6[ 内容変更]
「絶対的窮乏化」
年収200万以下の労働者が一千万人を超えるわけですから、
資本論の提起した「絶対的窮乏化」の問題が
ふたたび頭をもたげています。
2010-06-07 Mon 07:29 | URL | ミホジロー #aQXK3sK6[ 内容変更]
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