起業、生きのびればチャンスはある
2011-10-27 Thu 21:08
スコット・A・シェーン『〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実』(白水社、2011年9月27日)を読んだ。
多くの人が信じる神話に対し、シェーン教授は起業に関するデータをぶつける。
結論は素っ気ない。

□真実はこうだ。典型的な起業家が始める会社はすぐに行き詰まる。(P.135)

データをむし返しても気がめいるが、ざっと見ておこう。

・自営の半数は七年以内に会社勤めに戻る。
・大半の起業家はビジネスの失敗で個人的な債務を負うている。
・自分でビジネスを経営している人の十年間の稼ぎは、どこかに勤めている人の稼ぎに比べると35%も低い。
・自分のビジネスを経営する人の労働時間は、中央値と平均値の両方で雇われ人よりも高い。


〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実〈起業〉という幻想 ─ アメリカン・ドリームの現実
(2011/09/27)
スコット A シェーン

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だからといって起業家に救いがないわけではない。

□アメリカでは、自分のために働く人の62.5%は、自分の仕事に満足している。(P.150)

自分の人生を支配しているという手応え、満足感、精神的な報酬は何よりも代え難いのである。
だとしたら、起業家をめざすなら、成功する要件が何かを見きわめることだ。

第七章「成功する起業家とそうでない起業家の違いは何か?」がそのことにふれている。

・新たなビジネスが失敗する確率は、開業当初がもっとも高く、ビジネスの続く長さに比例して低下する。
・成功率を高めるには、もっとも望ましい産業を選ぶことだ。
・スタートアップに適した産業で会社をおこせば成功する確率は高まる。
・スタートアップの資本金は、新たなビジネスの生存率を高める。
・ビジネスプランの策定は、失敗の確率を減らす。
・マーケティングを早期に開始し、マーケティングプランを重視する新会社の業績は、そうでない会社よりいい。
・創業者がスタートアップ活動を始める手順は、新たなビジネスの業績に影響を与える。
・新会社が属する産業での経験もまた、スタートアップ企業の成功の助けとなる。

来期新事業を計画している。
スモールビジネスだから、新規事業は起業と同じようなリスクを背負うことになる。
上記のアドバイスは細大もらさず書きとめている。

特別な知識がある訳ではない。
独自の才能に恵まれてもいない。
人の知らない技術、技能も持ち合わせてはいない。

自営者の多くが平凡な人たちだ。
だれもがAppleやGoogleの成功をめざしはいない。
むしろ、生き延びることを望んでいる。

秀でたものがないのだから、なにか一つを武器に戦うのは無謀だ。
組み合わせること。
卑近な事例をとりあげれば、ライセンス(建築士)+CADによる空間創作力+経営者としての31年の経験+フィナンシャルプランナー+土地取引の豊富な実体験・・・これらを組み合わせ、新規事業に足を取られることなく、総合力で生きのびていこうと思う。
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