人類史に加わった原発震災、プラスまだ先の国家破綻
2011-06-20 Mon 11:35
東日本大震災であらためて自然現象が予測・予知(人知)にはほど遠い難題であることを思い知りました。
しかし、待ち受けていたのは自然現象だけではありませんでした。
原発震災が新たに人類史に加わっています。

さて、6月19日付日本経済新聞「中外時評」は、
『「国債村」が崩壊する日 財政改善へ甘え許されず』(論説副委員長実哲也)で、日本国債による“国家及び社会経済の危機”を伝えています。
それは原発神話とぴったり重ね合う、双子の話のように聞こえます。
危機意識のない姿が危機の本質であるかのように・・・。

“国の債務の相対的な規模ではギリシャよりひどく、先進国で最悪の財政状態にある。格付け機関による格下げや格下げ検討も相次ぐが、国債市場はどこ吹く風だ。増税論議はあるものの欧州のように大胆な予算削減で抗議の嵐が起きる姿もない。”

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(以下図表出典=『通貨、国債、中央銀行―信認の相互依存性―』)

5月28日白川方明日本銀行総裁による、
日本金融学会2011年度春季大会における特別講演がこの問題を正面から取りあげております。
『通貨、国債、中央銀行―信認の相互依存性―』

原発震災は日本国の存亡にかかわる問題です。
増大する財政赤字、発行残高865兆円に上る国債問題もまた名前を「ソブリン・リスク」と変え、
日本国の存亡を左右する問題群です。

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講演では次の公式を使って、危機を説明しています。

長期国債の金利=
予想経済成長率+予想物価上昇率+リスク・プレミアム


日本の長期国債の金利は、平均で1.15%(2010年度中)と低位かつ安定的に推移しています。
国債利回りが上昇し、ソブリン・リスク(国家の信用リスクのこと・国債や政府機関債がデフォルト=債務不履行に陥る可能性のこと)はギリシャに始まり、欧州重債務国に拡大しています。
図表のとおりの国債利回り。

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日本国債の低金利の要因として、予想経済成長率+予想物価上昇率はそれぞれ低成長と低インフレで説明できます。
低成長はともかく、低インフレには赤信号がともりつつあります。
“漠然とこれまでのトレンドが続くと考える”性向によって、デフレからインフレへの世界的転換を見落としてはならないでしょう。

リスク・プレミアムは政府の支払い能力に対する信認、民間金融機関の信認(金融システム)によって、決まってきます。
白川総裁は、「日本の財政状況は非常に悪いにもかかわらず、長期国債金利は何故、低位で安定しているのか」、とりわけなぜリスク・プレミアムが低いのかについて、次のとおり述べています。

“ 第1は、わが国の財政状況は深刻ですが、最終的に財政バランスの改善に向けて取り組む意思と能力を有している筈であるとみられていることです。第2は、金融政策が物価安定のもとでの持続的な成長の実現という目的に合わせて運営されていることについて、信認が維持されていることです。このことは、同時に、この2つの点について信認が揺らぐと、リスク・プレミアムは上昇し、その結果、国債金利が上昇することも意味しています。”

「はっきりしていることは予想は非連続的に変化するということです。」
それが何時おこるのか、誰にも分からないから、あたかも「危機」はないかのように、考える力を次第にマヒさせていくのではないでしょうか。

起こってしまえば(財政赤字を止めなければ)、原発震災と同様、壊滅的な損害が経済社会に発生するのです。
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