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今更ながら財政赤字拡大容認論
2019-10-26 Sat 11:15
 高齢化が進んだ社会で金融緩和を進めると、資産を多く保有している富裕層、高齢者は有利になるが、持たない若者には厳しいそうだ。
 日本国は10年にわたってゼロ金利を続けているのだから、若年層にはずいぶんフラストレーションがたまっていそうだ。 
 短絡的に考えれば、少子化だから、今は大変でもいずれ親の資産を当てにすることができそう・・・?
 
 そんな都合よく行くだろうか。
 
 金融緩和のために日銀、政府が積み上げている借金は、「将来需要の先取り」「前借り」だから、その付けは現代の高齢者ではなく、今の若者すなわち後々の老人たちが返すことになる。
 相続がたっぷり当てにできると思って精算してみたらいたら、マイナス。
 しかしこれは相続放棄できないのだから、ひどい話である。
 
 そんな時代へと向かっている。
 
 今更ながらと思うが、日経新聞10月7〜9日付経済教室で「財政赤字拡大容認論を問う」を巡って論戦が交わされた。
 
 ・(A)財政赤字拡大容認論を問う(上) 債務、コスト限定的で効果大
  ピーターソン国際経済研究所 オリビエ・ブランシャール・シニア・フェロー 田代毅・客員研究員
 ・(B)財政赤字拡大容認論を問う(中) 超低金利下でも維持不可能
  星岳雄・東京大学教授
 ・(C)財政赤字拡大容認論を問う(下) 既に債務危機と現状認識を
  植田健一 東京大学准教授
  
 (A)は、
 政府債務の財政・経済コスト<財政出動の財政刺激効果
 の基本認識に基づいている。
 1.ただし政府支出は、長期的には供給サイドの強化に使われるべきである。
 2.まだ財政赤字を縮小する時間的余裕はあるから、金融政策で長期金利を操作すればよいと主張する。
 
 (B)は、懐疑的だ。
 金融緩和によって、
「利子率が成長率を下回れば、返済がなくても国債GDP比率が低下するのは確かだ。しかし返済がないだけでなく財政赤字があれば、赤字をファイナンス(資金繰り)するために新たな国債発行が必要になる。さらに財政赤字の額が十分に大きければ、たとえ利子率が成長率を下回っていても国債GDP比率は上昇してしまう。」
 超低金利でも日本の政府債務のGDP比の上昇傾向は止まらない。
 
 (C)は、すでに政府債務危機に直面していると指摘する。
「国家債務問題は企業の過重債務問題と本質的に同じだ。企業が過重債務のスパイラルに陥り、債務は膨れる一方の状況となれば、倒産手続きをとり、債務の削減を目指す。それには銀行借り入れなどの金銭債務のほか、労働者との間で約束した賃金を払う労働債務、退職者に約束した年金を支払う年金債務など、広義の債務が含まれる。」

 学者の論議を遠目に眺めているのは政府首脳でしょう。
 金利を押さえつけている日銀金融政策を頼りに、いつ財政出動=財政赤字拡大しようか構えている。
 動機は台風、洪水・・・なんでも手当たり次第ですから。

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