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アパッチ会
2019-07-08 Mon 09:30
 ラクビーで日に焼けた顔は、赤銅褐色だった。
 研ぎ澄まされた肉体と精悍な顔、大きく鋭い目が近寄ってくると、足がすくんだ。
 イニシャルがA、アで始まることもあったのだろう、僕らはアパッチと呼んでいた。

 今年の同窓会は十二名だった。
 常連だったKもOも鬼簿に入った。
 
 癌の発症、再発の告白が連続し、隣のN君がぼそっと首の周りを撫でた。
「俺はここを二回手術しているよ」
 
 高校の同窓会といっても中高一貫の男子校だ、女っ気がない。
 毎年先生夫妻をお呼びしてていたが、昨年先生が逝去し、奥様は介助の友人を同伴して出席された。
 足元が悪い。
 
 1周忌と呼ぶようだ。
 三回忌以降は「回忌」となる。
 奥様が形見分けを持って来ていた。
 
 万年幹事のYくんがあみだくじをつくり、僕はGenosのネクタイピンとカフスセットが当たった。 
 詰襟で袖に蛇腹がついた紺の制服に革靴。
 以来スーツというものが嫌いになったが、一度はつけないと供養にならない。
 
「妻が2ヶ月前に突然死した。湯船に浮かんでいた。」
 ふつふつと想いが溢れてくるのだろう、話が止まらない。
 幹事のY君がそれとなくとめる。
 
 ましな話といえば孫話。
 孫はいない。
 しかし喜ばしい。
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