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マイナス金利の原論、段階論、現状論
2016-02-08 Mon 22:48
先のブログで書いたことですが、日本銀行は執拗に金融緩和を二十年つづけていますが、GDP〈500兆円〉は足踏みしたままです。
日本はこの間二十年間すこしも豊かにはなっていません。
成長できないのです。

金融緩和だけでは成長できないことは、すでに検証されている事です(終わっています)。

蛇足を加えれば、以下の政策手段(非伝統的金融政策)のほとんどが日本銀行が世界に先駆けて開始した政策です。
・量的緩和
・フォワードガイダンス
・ETFやREITなど多様な資産の買い入れ

そこで、ブログといっても自分の頭の中を整理するためのメモですが、おおまかにマイナス金利の原論、段階論、現状論を整理しておきたいと思います。

成長しない、できない、これがキーワードです。
そうした事実を直視しそれを整序して、はじめて現状をはっきりと認識することができます。
一月に導入の決定されたマイナス金利というのは、日銀の政策という衣をまとっていますが、それは儲けられなくなった(成長できなくなった)資本主義のシステムとしての危機を現しています。

日本国一国の事ではなく、日米欧、すべての先進資本主義国が金融緩和策ーQE1〜3etcーに陥り、停滞しています。

資本主義の基本的性格を資本による儲け(成長)のシステムであることを明確にしたのがカール・マルクス『資本論』ですが、原論は指摘にとどめておき、キーワードを手がかりに金利が限りなくゼロに近づく段階論をみてみましょう。

金利が限りなくゼロに近づくというのは、金利の原資である利潤が限りなくゼロに近づいたことを示しています。
水野和夫はベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』を表していますが、彼の主張の要約となっている『100年デフレ』のあとがきから引用しておきます。

“利子革命が意味するのは、これまでのシステムを維持できなくなるほど、利潤率が極端に低下することに他ならない。(中略)世界的な低金利時代は、先進国において実物投資に対する資本のリターンが著しく低下してしまったことを示唆しており、「成長とインフレがすべての怪我を治す」近代の終わりを意味する。”

そしてマイナス金利です。

0で除す割り算、ゼロ除算は算術において意味のある式ではないと「除外」されているように、ファイナンス理論の基礎に置かれているのは「今日の一ドルは明日の一ドルよりも価値がある」という原理原則です。
マイナスは想定していません。
それは自己矛盾だからです。


すくなくとも、金融を理論で支えている原理原則が覆されるのですから、何が起こってるか理論的には説明のしようがありません。
ですが、現実が先行し、マイナス金利が現実論になってきたのは近時のことです。
マイナス金利という現象が各国で起こりはじめました。

日本では一九九八年に短期国債がマイナス金利で取引されたことがありました。
二〇一一年末、米国やドイツの短期国債がたびたびマイナス金利をつけていました。
そして、今日その先端を走るのは欧州です。

“ユーロ圏の国債市場では3年ほど前から短期債市場を中心にマイナス金利が散見されていたが、その範囲が一気に拡大したのは、ECBが量的緩和を開始するとの観測が高まった昨年以降のことである。今年1月に正式に導入が発表されて3月から国債買入れが開始されると、ギリシアを除く各国の国債に買いが殺到し、マイナス金利が2年債から3年債へそして5年債へと拡大、いまでは10年債までもその勢いに浸食されようとしている。”(「鏡の国の「マイナス金利」 金融市場に広がる「あべこべの世界」 倉都康行 2015年5月1日)

こうしてユーロ圏のドイツ、オランダ、スイス、フランス、オーストリア、フィンランド、デンマーク、ポルトガルといった国々の短期国債でマイナス金利が観察されるようになりました。
現実が先行しているのは、ユーロ圏だけではありません。

『週刊エコノミスト 2016.2/16』の徳勝礼子「日銀のマイナス金利より怖い すでに始まっているマイナス金利」はその消息を、日銀のマイナス金利導入決定のはるか前から、実は銀行や金融機関投資家とのあいだでやり取りされているプロ同士の取引で、すでにマイナス金利は始まっていると伝えています。

“「何かがおかしい」と市場参加者や国民が本能的に感じている状況”に警鐘をならしています。

マイナス金利という現象は何を意味するのか?
マイナス金利の世界においては、資本主義の本性が逆回転しています。
これが何をもたらすか、誰も知らない未知の領域にすでに私たちは入り込んでいるようです。
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