屋上のオペラ歌手、アチレアーレにて
2015-11-10 Tue 10:10
十月にシチリアへ旅行した。
アチレアーレを基点に東部の街町を車で旅し、せわしい一日を終え、ホテルSan Biagio Resortに戻る。
それからサン・セバスティアーノ教会向かい側のバールへ出かけた。

ワインを口にし、一日の疲れをいやした。

アチレアーレに、マリオネットミュージアムといっても小さなスペースの、人形劇で糸で操る人形が展示されたギャラリーがあった。
高低差の違うテラスが重なり、ドゥオーモの尖塔がわずかにのぞめた。

4mにみたない路地裏の一角。
道を隔てた数棟の建物は廃屋だ。
窓は破れ、空洞になった内部が見える。

廃屋の屋上に小屋が建っていた。
ホームレスのブルーシートテントよりは終戦直後のバラック風で、屋上を囲む手すりにはおびただしい洗いものが干されていた。
そこからカンツォーネのような歌声が聞こえてきた、初老の男が鼻歌を食むように。

イタリア暮らしが十年をこえるK君によれば、不法占拠者といっても現に居住者は保護され、追出されることはないそうだ。
彼はシャワーでも使っているのか、廃屋とバラックを往復し、誰も聞いていないだろうカンツォーネを歌いつづけていた。
バラックはテラスいっぱいに植えられた花、草木に囲まれ、静まることない夕げをむかえようとしていた。
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