十一年前からはじまった中国ガス田開発、いまさら中国の脅威だって?
2015-07-24 Fri 14:54
安全保障関連法案を審議する参院特別委員会は、全11会派が委員を出す45人で構成され、27日にも審議入りする。
それに先立ち、政府は中国が東シナ海で一方的にガス田開発を進めているとして海上施設の14枚の航空写真を公表した。
菅官房長官は「中国側によるさまざまな一方的現状変更に対する内外の関心が高まっている、そうしたことをふまえて、政府としてはですね、公表できるものは公表しようと」と述べた。



中国がガス田春暁(白樺)の本格開発に着手したのが2004年6月だから、十一年間にわたって、中国は着々と開発を進めていた。
まして大海の海上である、明々白々、分かり切っていた事だ。
今さらながら、そして今ことさらに重大事件のように取りあげたのはいただけない。

怒りがたまりにたまり、抗議するのにまさか十一年かかったわけでもあるまい。
見え透いたやりくちに失笑をかっている。

「中国の野望だ」
「動かぬ証拠」
「内外の関心が高まっている」
「不足の事態をまねきかねない危険な行為」

参院で審議される安保法制の裏つげ、その根拠が脆弱である事を自ら露呈し、醜態をさらした。

軍事ライターである文谷数重氏は、「日本は、中国ガス田開発に対抗できないー残念ながら日本の反論は間違っている」と指摘する。

[要旨]
1.資源開発用のプラットホーム設置について文句をつけることはできない。中国は中間線西側に設置している。これは東シナ海での排他的経済水域(EEZ)分割において、中間線は日本が主張したラインである。つまり日本側の主張を守っているのである。

2.経済的に見て、東シナ海には大した海底エネルギー資源はない。つまり、日本が対抗的にガス採掘しても原価割れする。要は、対抗上の実力開発は無意味なのである。中国に吸い尽くされる分には日本は1円も使わないで済む。だが、中国に対抗するために採掘をすると損をする。中国が10円玉を落とすために、日本が500円をかけるようなものなのだ。

3.なお、海洋プラットホームの軍事利用を止めることもできない。勘違いしがちであるが、EEZは公海とほぼ変わらない。沿岸国は海底資源開発や漁業利用での権利を主張できるが、それ以外の軍事利用には何の権利も持たないのである。なによりも中間線の西側にある。暗黙の了解で中国側EEZとされる海であり、抗議はお門違いとしか言いようはない。

4.また、プラットホームを軍事的脅威と主張するにも無理がある。そもそも、レーダーやソナーは大した脅威でもない。レーダーでは基本的に水平線までしか探知できない。艦船を監視できる範囲は50キロメートル程度の距離が限界である。そしてなにより、戦時には容易に破壊できる。この点で、あまり脅威にはならない。
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