フセインを倒し世界は邪悪になった
2015-02-02 Mon 15:01
安倍晋三首相は事務方が用意していた「首相声明」に自ら手を入れたと報道されている。
「テロリストたちを決して許さない」につづけ「その罪を償わせる」と書き加えたそうだ。
勇ましい。

勇ましくも猛々しい。
そして感情に走った、幼稚で拙劣な表現に悲しくなる。
終始情報収集に追い立てられた空疎な政府のもと、こうした粗野な政治家を支持する日本国民の心理の深淵に潜む「蛮勇」を想像し、空恐ろしくなるのである。

やるせないのは、アメリカの「正義」が貫かれたフセイン打倒以降、世界はいっそう邪悪になったことだ。

「イスラム国」は人質の身代金要求を安倍晋三首相中東歴訪中にぶつけてきた。
安倍総理大臣のイスラエル訪問の目的については、外務省HPでその題目だけを公表している。
気になるタイトルはあるが、内容は国民の耳目から閉ざされている。

・日本の国家安全保障局関係者がイスラエルを訪問し,イスラエルの国家安全保障会議関係者と高級事務レベルでの意見交換の実施(2014年12月)。
・両国の防衛関係者間の交流推進。
(出典=安倍総理大臣のイスラエル訪問日イスラエル共同プレスリリース 2015年1月19日

かくりへき
(出典=artwithzoeandemma.blogspot.com



イスラエルは歴史から深く学んでいる国だ。
ユダヤ人が強制的に住まわされた居住区「ゲットー」(ghetto)をモデルに、完成すると全長622kmにもなる隔離壁「アパルトヘイト・ウォール(Apartheid Wall)」に「パレスチナ自治区」を封じ込めた。
封じ込めたうえで、武力による直接的な攻撃、家屋破壊、農地破壊、道路封鎖、インフラ破壊、移動自由の剥奪、経済封鎖、土地の収奪、ユダヤ人入植地の建設、水資源の略奪、「行政拘束」という名の拉致監禁と拷問など、ユダヤ民族が受けてきたすべての迫害行為を行っている。

世界はむしろ「イスラム国」の出現によって、フセイン排除後の中東とグローバル社会がいっそう邪悪に染まり、不安定になったことを知ったのである。
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