回周遅れのランナー
2014-09-18 Thu 14:35
数学者の故森 毅さんがいってた。
「人間の感覚は、きわめて場当たり的にできていて、短い期間なら単利も複利も変わらないので、そのまま直線的に未来を考えたがる。」
指数関数が理解しにくいのは、「人間の感覚は加法的である。」からだそうだ。

指数関数が描く曲線にどこまでも近づいていけば、ほぼ直線に見えてくる。

ぼくらは直線で現実を近似しているのだ。

ぼくには実感できないのだが、世界経済の金利を動かしているのはFOMC membersだ。
ドットの数は一七。
彼らが描く金利(FFレート)引き上げのシナリオを一七個のドットが暗示している。

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出典=Here Is The New Fed Dot Plot

ロイターは次のように伝えた。

“2017年の見通しについて、RBCグローバル・アセット・マネジメントの首席エコノミスト、エリック・ラシェルズ氏は「衝撃的だった」と指摘。「2017年のFF金利の予想平均を示す点グラフは、かなり強気な数字となっている。金利がFRBが正常とみなす水準に上昇するには数年かかると予想していたため、これはかなりタカ派的と考える」と述べた。”
出典=米FOMCは「相当期間」ゼロ金利維持へ、将来的には利上げ加速も

ドットを直線で結び、それを一次関数(直線)と思い込んではならない。

変化率に着目しよう。

ファイナンス理論によれば金利は指数関数(複利)で効いてくる。

他方日本は金融緩和をつづけている。
出口は見えていない。
アメリカとゴールを競っているように見えるが、回周遅れのランナー。

利息を生まなくなった預金通帳が金融緩和でいっそう干上がっていく。

並んでいたはずが、もう取り返しのきかない彼方をアメリカは走っているにように思えた。

年をとり、人生も経済社会も複利で効いてくることを知るようになる。
感覚は多少錬磨されたんだろう、微分された変化率を強烈に感じる瞬間がある。
先行するランナーがスパートをかけ、回周遅れのランナーには付いて行く気力も体力もないのだ。
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