異次元緩和から満四年、今もってなぜデフレが悪か分からない
2017-04-03 Mon 09:47
 2013年4月4日、黒田東彦日本銀行総裁が打ち出した「量的・質的金融緩和」、いわゆるイジゲン緩和は物価上昇も、賃金上昇も引き起こしていない。

 株は上昇し資産家はうるおったが、普通の勤労者に成果はなかった。
 むしろ実質賃金は下がった。
 図表の赤点の分だけ実質賃金は目減りし、生活は苦しくなった。

賃金指数表
[注]〈出所等〉は下段参照
*クリックで拡大します

 そもそも論になるのだろうが、インフレになれば生活は苦しくなる。デフレであれば物価が安くなるのだから家計は助かる。
 手取りはいっしょでも実質賃金は増額するからだ。

 定昇の止まったままの給与も同じなんだろうが、リタイヤした老人のほとんどが収入一定だし、将来それが増加する見込など考えも及ばない。
 モノの値段が上がれば直ちにひびいてくる。
 生活実感からモノを申すしかないのであるが、浅学な筆者には日銀エコノミストのいってることが四年たっても理解できないのである。

 税はもっと過酷だ。
 いやおうなく分捕られる。
 2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げのことだけではない。

 税と一括りにしているが、社会保険料[健康保険料・介護保険料・年金保険料・雇用保険料・労災保険]の引き上げによって、税と変わらない打撃を被る。
 インフレも困るが、なけなしのポケットに手をつこまれて持ち去られる。
 眼に見えるものだから、眼には見えない「2%の適正なインフレ」よりは分かり易いが。

 100%を表す赤い線から見えてくるのは、これを下回れば下回るほど生活は苦しくなるということだ。

 4年たった異次元緩和、それを総合したはずのアベノミクスが何をもたらしたのか、何をもたらすのか、全く理解できない。

 誰か説得力のある理屈を教えてほしい。

〈出所等〉
1.出所は厚生労働省「毎月勤労統計調査 平成28年分結果確報 時系列第6表 実質賃金指数」です。
2.実質賃金は、名目賃金指数を消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)で除して算出している。
3.事業所規模5人以上、平成22年平均=100として指数化した。
4.図表は上記に基づいて筆者が作成しました。
5.〈実質賃金指数の定義〉
モノの値段に対して、賃金が本当に上がっているかどうかを示す指標。基本給に残業代やボーナスなどを含めた給与総額の指数を、物価で割って計算する。1年前と比べて物価上昇を超えるペースで賃金が上がっていれば、プラスになる。[朝日新聞掲載「キーワード」の解説]”
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