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世界の有限という真実
2012-06-23 Sat 14:34
ジム・ロジャーズは、以下のとおり当面の世界の成り行きを見通しているが、たぶんその予測は当たっているのだろう。

“ギリシャ危機をきっかけに足元ではユーロ安・ドル高基調が続くが、ロジャーズ氏は中長期的にはこの流れに懐疑的だ。ユーロ圏で苦境に陥っているのはあくまで周縁国であり、中核のドイツは健全。「米国では連邦政府はもちろんカリフォルニアやイリノイなど中核州が破綻状態にある」。離脱問題など一時的な混乱は避けられないが「将来的にみればユーロは再び対ドルで強含むだろう」。”
出典=新興国の選別、重要に

いずれはユーロにドルが逆転される。

つまり実態がこうだからだ。
ドイツ≧欧州連合(EU)≧アメリカ連邦政府≧カリフォルニアやイリノイなど中核州
つづめていえば、ヨーロッパ「破産」以前にアメリカが「破産」していること。

投資家としてロジャーズ氏の慧眼に僕は少しも疑いをはさんでいない。
ただそれは「短期」の予測にすぎない。

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三年前、『朝日ジャーナル』が単発で発行された「怒りの復活」号(2009年4月11日)を読返した。
そのなか、柄谷行人氏はあいかわらず世界資本主義のカテゴリーにこだわっていたし、
鶴見俊輔氏は「正しい三流国めざす」として北欧三国やベネルクス三国をあげ、思想家、哲学者といわれる男たちのとりとめのない夢想につきあうのはウッザリしていた。

三たび読返し、見田宗介氏『現代社会はどこへ向かうか 世界の有限という真実〈持続する現在〉の生へ』は、三年かそこらで空疎になる絵そらごととは違っていた。

“(中略)今人間はもういちど世界の「有限」という真実にたじろぐことなく立ち向かい、新しい局面を生きる思想とシステムを構築してゆかねばならない。”

また高村薫氏『欲望の果てに、理性を 社会のありようを問い次世代のための選択を為せ』は、くり返される経済危機も成長の波の一つにすぎないとする楽観に対し、警告に警告を重ねている。

“私たちはいま、社会と人間の暮らしの新たな秩序を構想しなけばならないような転換点に立っているというのが私の直観である(以下省略)”
“またさらには、原子力やクローン技術の現状を見るまでもなく、私たちが豊かさとともに追求してきた進歩が、いまや直ちに進歩とは言えない微妙な地点にさしかかっていることについての、いわく言い難い戸惑いもある。”

共に3.11以降、フクシマ原発事故以降にあって、二人の鋭い視点に少しのほころびもない。 
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