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恐慌時に何をなすべきかを具体的に描いた『ロンバート街』
2012-01-29 Sun 08:19
読書において今月一番の収穫は、ウォルター・バジェット『ロンバート街』(日経BP社 2011/1/25 久保恵美子訳)です。
岩波文庫に宇野弘蔵翻訳による『ロンバード街―ロンドンの金融市場』 (岩波書店 1941/5/24)がありますが、旧かな、旧漢字ですのでたいへん読みづらいものです。
旧訳の方を今年二月に読み通したときは、さすがに学生時代に戻ったような感慨がありました。

収監される天才ー堀江貴文氏ー
1825年クラッシュと2008年リーマン・ショック

新訳の解説「ヴィクトリア時代の知の巨人」のなかで、北村行伸氏はこう書いています。
“現代語になって、バジェットの見解が、つい最近の金融危機への対処方法を語っているのかと錯覚してしまうほど新鮮なものに感じられるようになった。(P.384)”
一言で云ってのければ、“本書は中央銀行が恐慌時に何をなすべきかを具体的に描いているという意味では、唯一無二の金字塔的な著書である。(P.390)”という評価に全面的に共感いたします。


ロンバード街 (日経BPクラシックス)ロンバード街 (日経BPクラシックス)
(2011/01/25)
ウォルター・バジョット

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今世紀は終わりなき金融危機の時代に突入したと多くの人々が実感し、震撼しています。
2008年9月に起きたリーマン・ショックは、ユーロ危機へと姿を変え、恐慌の縁へ世界経済を追いやろうとしています。
金融危機というのがいかなる現象なのか、を19世紀のロンバード街を通して学ぶことができます。

浅学であっても本格的な著書に取り組めば、大きな収穫が得られるものと実感いたしましたが、
なお同書の本筋とは違った記述についても、学ぶところは多々あります。
例えば民主党のかかげた「政治主導」「政治家主導」の問題です。
政務三役(内閣が任命する大臣・副大臣・政務官)が乗り込んだ行政機関の事務方トップである事務次官との関係について、『イギリス憲政論』の著者でもあるバジェットは次のように述べています。

“これらの行政が完全に、つまり細かい部分までこの二つの役職に依存していたら、行政は停止してしまうだろう。新任の長官や政務次官は、行政を精力的・効率的に実施するどころか、まったく遂行できないはずだ。しかし、実際は、彼らはあらゆる日常業務を管理する、常任の次官に補佐されている。この次官は、各部門のあらゆる機密に通じ、その伝統を具現化し、交代する幹部の橋渡し役になる。この補佐のおかげで、その部門における連続的な業務は、幹部らが頻繁に交代するにもかかわらず、たいていは申し分なく管理されている。(P.239)”
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