日本の貿易依存度は世界第184位、的外れな円高論議?
2010-08-31 Tue 07:15
日本が円高で大打撃を受けているというのは事実に反している。
また、その前提となっている貿易が日本の生命線だというのもずいぶんと大昔の話だ。
そう語っているのは、昨日の日経新聞「経済教室」・林俊彦の論文『「超国籍化」で日本経済強く』である。

社会科の教科書に書かれていたイメージが国民の意識にしっかり刷り込まれている。
すなわち、資源の乏しい国だから、それを輸入し・製品に加工し・輸出することが日本の生命線なんだ、とする。
しかしそうしたイメージは誤っているし、そのために判断を間違えてしまう。

次の三点の事実に着目しよう。

1.2008年の全世界の貿易依存度(世界銀行調べ)平均が52.5%であるのに対し、日本は31.5%と、世界190カ国中最下位から数えて7番目である。
2.すなわち、日本はむしろ貿易を通じた世界経済とのリンクが弱い国なのであり、その限りにおいて「内向き志向が強い国」との指摘は当たっている。
3.貿易より注目すべき点は日本企業の海外展開規模の拡大であり、製造業全体の海外現地生産比率は09年度に17.8%に達した。そのメリットとして、直接投資からの収益増大とともに、海外現地法人の雇用拡大と国内本社の常用雇用者数の拡大はほぼ同じペースで起きている点を見落としてはならない。

円強を戦略的に生かす政策はかってとられたことがない。
いつもでも円強は企業にマイナスで、しいては失業を増大させると脅かしの道具に使われてきた。
国を富まし、国民生活を豊かにするために、円強を活用する政権が一刻も早くできることをのぞみたい。

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林論文
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