ハンムラビ法典「目には目」の真実
2017-04-11 Tue 17:08
 自分の知識が誤っていることを正されたり、偏狭であったことに気づかされたとき、快感か苦痛か?

 前向きな気分なら、ポジティブシンキングにさそわれ次から次へ調べようとするものだ。
 後ろ向きな気分のときは面倒な気分が先に立って、次へは進まない。

 いいかげんなバロメーターなんだが、ユヴァル・ハラリ『サピエンス全史 上』にはひさびさエキサイティングな気分にさせられた。

 ユヴァル・ハラリは、ハンムラビ法典の「目には目で、歯には歯で」の箇所を次のように正確に引用する。

・もし上層自由人が別の上層自由人の眼を潰したなら、その者の眼も潰されるものとする。
・もし一般自由人の眼を潰しり、骨を折ったりしたなら、その者は銀60シェルケルを量り、与えるものとする。
・もし上層自由人の奴隷の眼を潰しり骨を折ったりしたら、奴隷の価値の半分(の銀)を量り、与えるものとする。

 ちなみに1シェルケルは銀8.33gだそうである。
 当時の銀の価値がいかほどであったか、調べることができなかったが、今日の相場は銀71.17円/gだから、数万円にしかならない。
 たぶん古代のバビロニア王国においては、そこそこの価値があったのだろうが、今となっては比較はできない。

 「目には目で、歯には歯で」の字面を聞きかじっていたものだから、古代においても平等は貫かれていたなどと、勝手に解釈していた。
 殺人事件とその裁判の判決などの報道を伝え聞くと、ずいぶんバランスが悪いものだと感じ、つい「目には目で、歯には歯で」にも一片の真理はあるなどと考えてしまうものだ。
 気分がそうさせるのだろうが、気分(感情)より知識のほうがたぶん正確なんだと思う。

 正確な知識を得たのだから、不正確な文言の理解で自分の気分を代弁させるのはやめようと思う。
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失われてく身近な世界に出会う旅
2017-03-29 Wed 09:06
 土日沼津に泊まり、翌日三島で遊んだ。

 利用するのはもっぱら列車、路線バス、徒歩である。
 旅先についたら歩く。
 ひたすら歩く。
 
 そんな旅のスタイルが身についてきたようだ。

 ネット検索は利用するが、あてにはしない。
 知っている事はかえって感動を薄める。
 予定調和の旅はむなしい。

 沼津の案内所でわたされた「沼津港食堂街マップ」には約40軒がししめいていた。
 どこに入ったものか、土日でこみあった食堂で観光客対応の海鮮丼をかきこむ。
 可もなく不可もなく、まずは平均点。

 もの足らず食堂街と道路を隔てたPort cafe(ポートカフェ)でお茶する事にする。
 気まぐれにたのんだプレーンパンケーキ。
 ホイップ、バター(よつ葉バター)、メイプル(か、キャラメル)とどれも言うことなし。

 店から数分の所で緑道に出た。
 住宅街を斜めに横切っている。
 おかしな緑道であったが、よく整備されている。

 それが先の先まで続いている。

 帰宅後調べると昭和49年8月に廃線となった国鉄沼津港線の敷地を緑道として整備した「蛇松緑道」であった。
 道すがら竹の専門店「浅宮商店」、好みの干物を焼いてくれる「和助 (わすけ) 」、手作りの「金網屋」を見つける。

 歩く事で発見し、出会うまっさらな体験。
 エクスペリエンス。
 ささやかな未知との遭遇。

 夜、沼津から三駅先の長泉なめり、CAFE BAR Rai & Reeで飲んだ。
 期待していなかった。
 他にめぼしい飲屋がないから入っただけだった。

 鶏手羽、豆腐の素揚げを磯自慢でいただいた。
 ていねいなつくりだ。
 ワイン、ウォッカリッキーとすすむ。

 ママと話しこんだ。
 夜更けとともに地元の人が集まってくる。
 なごやかな一夜。

 翌日三島に出て、三嶋大社へおもむいた。
 先年訪れた喫茶店は「当分の間休みます」の張り紙。
 観光客相手の鰻屋などは繁盛しているが、歩きまわらないと発見できないお店はどこもさびれている。

 それでもかろうじて生き抜いているお店はぼくには光って見えた。
 モータリーゼーションで失われていく身近な世界への思いが深まる。
 便利が心を貧しくしていく。

 東海道線を避け、御殿場線で時間をかけた列車旅は正解だったようだ。

 そこかしこに隠された新しいエクスペリエンスを受け入れる、ゆったりとした時間が流れていく。

神前結婚

沼津港

金太郎さくら

くら

パンケーキ

緑道

竹細工

蔵

疎水

水門

いろいろハウス





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料理人山之内尚さんはどこにいるのでしょうね
2017-03-15 Wed 15:59
ここ五年ほど箱根に足しげく通うようになったのは、料理人山之内尚さんのお食事をいただくためでした。
平成二十三年七月、いきなり出されたのがずんだ餅でした。
甘味にはじまり甘味に終わる一貫した献立のスタイルはかわりません。

平成二十四年の年、行けなかったのは文月だけでした。

そんな具合いですから、わずか五年の事ですが「献立」はいつしか三十枚になっていました。

彼がBをやめたこと、女将が一年前に交通事故で亡くなっていた事を聞き及んで、箱根に出向く動機が消えてしまいました。

Bのホームページは、料理長山之内尚の懐石料理を打ち出していましたから、残念です。


半年ぶりの箱根です。
昨日は成川美術館から望む富士も雲間に隠れていました。
仙石原で新しく探し出した宿の外、今朝の箱根は雪がつもっていました。

とてもいい構えの宿でしたが、料理は山之内さんの30のメニューからはほど遠いものでした。

山之内尚さんの次の活躍場所が分かったらと調べていますが、手がかりは見つかりません。

いずれ世に出る料理人ですが、独立なり、移籍先が分かれば教えてもらいたいと思います。

成川美術館

仙石原の宿
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桜を歩く
2016-04-02 Sat 17:09
身体がへばると、気持ちもなえるものだ。
うつうつとした一週間を過ごした。
その間、3月19日〜25日の記録をみると、総歩数31,765歩、一日平均4,538歩だった。

風邪で身体も痛んでいたが、なにより気持ちが落ちこんでいた。

歩くと、身体も気持ちも代謝がすすみ、回復が早まるようだ。
3月26日~4月1日のそれは、63,123歩、9,018歩。

今日は友人と半日桜を観に歩いた。

二つのコースを歩く。

オダサガの自宅から相武台前のかにが沢公園桜祭り。
町田駅から芹が谷公園の町田桜祭り。

ひたすら歩き、17,000歩、からだとこころの代謝をはかる。

さくら2

さくら3

さくら4

さくら5

さくら6

さくら1
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ああ突然死
2016-03-29 Tue 16:06
町田駅南口の蕎麦屋が一軒閉じました。
昨年の大晦日に「突然死」です。
解体中の店に遭遇し、ガラス戸にはり付いた張り紙をみてがっくりきました。

熱かんに筍煮物、鮎甘露煮、天麩羅。
いつも和服のおかあさんと挨拶も交わせずお別れです。
ついぞ二階に上がることはありませんでした。

おかあさんのお兄さんか、弟さんがつくっていたと思うのですが、会うことができませんでしたね。

町へ出たって、目的という目的なんかありません。
ぶらりと立ちより、ちょいと一杯ひっかけ、ざるでもすすれば気分が落ちつく。
冷やでもいいし御燗でもいい。

暇つぶしした『存在と時間』も平らげ、少しグズグズしていたら、ろくなことがない。
やることがいよいよ少なくなって、とうぶんハイデガー著・木田 元監訳『現象学の根本問題』の研究でお茶を濁そうと思います。

木田 元監訳 『現象学の根本問題』
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